古屋敷と善如寺(信明寺)(山城町)

古屋敷は、その昔山城城の武士や善如寺の僧の住居跡と伝えられ、源治山から東山へかけての一帯で、いまも古井戸が数多くある。

善如寺は、現下埜山信明寺(しものざんしんみょうじ)の前身で、寺史によれば、江見名氏が山城に居城を築く約200年前の天永元年(1110)に僧浄山が天台宗の寺院を開山し、現信明寺の南に広大な寺域を有していたが、応仁元年(1467)兵火に罹り衰退したと伝える。

11世浄心のとき、本願寺蓮如上人が布教のため当寺に立寄った縁で、その高徳に帰依し、大永元年(1521)浄土真宗に転じ善如寺と号した。(下野山城々主江見名氏一族は、京本願寺と深い縁があったことも一因ではないか)

その後、公卿信明の娘「錦姫」が降嫁した縁で、「のぶあき寺」と呼ばれていたが、
正徳3年(1713)西本願寺より信明寺の公称を許された。

のち茅葺の本堂が建ち、天保12年(1841)に木造の本堂が建立された。

安政3年(1856)現本堂に改築され、ついで鐘楼、山門も建立されて、寺容も整えられた。

 

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